2026年介護の法定研修のポイントとは?減算を防ぎ、評価される研修体制の作り方

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介護施設の運営において「法定研修」は、もはや単なる義務ではありません。
2026年を見据えた現在、介護報酬・運営指導・加算算定のいずれにおいても、「研修をどのように実施し、どう記録し、どう活かしているか」が、これまで以上に厳しく問われる局面に入っています。

本記事では、2026年時点で押さえておくべき介護の法定研修の全体像と、現場実務として特に注意すべきポイントを、制度背景・減算リスク・実践的な運用方法まで含めて詳しく解説します。


2026年に「新しい法定研修」は増えるのか?

まず多くの施設が気にするのが、「2026年から新しい法定研修が増えるのか」という点でしょう。

結論から言えば、2026年にまったく新しい研修が一斉に義務化される可能性は現時点では高くありません
ただし重要なのは、「新設されない=安心」ではないという点です。

2024年・2025年の制度改定で義務化・強化された研修について、2026年は履行状況を厳しく確認される年になると整理できます。
つまり、
・やっているつもり
・計画はあるが記録が弱い
・一部職員が未受講
といった状態が、そのまま減算・指導・加算不認定に直結するリスクが高まります。


2026年も引き続き「必須」となる法定研修テーマ

認知症介護基礎研修(無資格者)

2024年4月以降、無資格で介護業務に従事する職員には「認知症介護基礎研修」の受講が義務付けられています。
この要件は2026年も当然継続され、未受講者が介護業務に入っている場合は、運営基準違反として極めてリスクが高い状態となります。

特に注意すべきなのは、
・新規採用職員の受講期限管理
・パート・短時間職員の把握
・eラーニング修了証の保管
といった「管理面」です。

「本人任せ」「あとでやる」では通用しないため、施設として一元管理できる仕組みづくりが不可欠です。


BCP(業務継続計画)関連研修・訓練

BCPは「作ったら終わり」ではありません。
2025年4月から、BCP未策定・未運用の場合は基本報酬が減算される仕組みが本格化しています。

重要なのは、
・BCP文書があるか
・職員研修を実施しているか
・訓練(シミュレーション)を行っているか
・見直し履歴があるか
という一連の運用実績です。

2026年は特に、
「BCP研修を本当に職員全体に行っているか」
「机上の計画で終わっていないか」
が運営指導で重点的に見られるポイントになります。


高齢者虐待防止研修

高齢者虐待防止研修は、全サービスで年1回以上の実施が義務付けられており、委員会・指針とセットでの運用が求められます。

ここで多い指導事例が、
・一部職員のみ受講
・新任職員へのフォロー不足
・研修記録が曖昧
というケースです。

2026年に向けては、「全職員が確実に受講していること」を証明できる状態を作っておくことが重要です。


感染症・食中毒予防研修

感染症対策委員会の設置、研修、訓練は、すでに運営基準に組み込まれています。
また、感染対策向上加算を算定している施設では、研修実施が算定要件そのものになっています。

特に注意したいのは、
・形式的な資料配布だけで終わっていないか
・訓練と研修が分断されていないか
という点です。


その他の運営基準上の必須研修

以下の研修は、2026年も引き続き「法定研修」として位置付けられます。

・身体拘束廃止
・事故防止
・緊急時対応
・非常災害対応
・倫理・法令遵守
・プライバシー保護
・認知症ケア全般

「昔からやっているから大丈夫」ではなく、年度ごとの実施実績と記録が求められます。


2026年の注目ポイントは「処遇改善加算」と研修の関係

2026年は、介護報酬の臨時改定において「処遇改善」「生産性向上」が大きなテーマになります。

処遇改善加算では、
・資質向上のための研修計画
・OJTとOFF-JTの組み合わせ
・能力評価との連動
が明確に求められています。

つまり、
「法定研修をやっている」だけでは不十分で、
「キャリアパスの中で研修をどう位置付けているか」
まで見られる時代に入っています。


生産性向上・ICT活用と研修はセットで考える

介護ロボットやICTを導入していても、
・職員が使いこなせていない
・研修が行われていない
場合、評価につながりません。

2026年以降は、
「生産性向上の取り組みを、職員研修としてどう落とし込んでいるか」
が重要になります。


2026年に減算・算定不可につながりやすい研修リスク

特に注意が必要なのは以下です。

・BCP研修・訓練の未実施
・虐待防止研修の未実施
・認知症介護基礎研修の未受講者放置
・加算要件研修の記録不足

これらはすべて、「知らなかった」「忙しかった」では済まされません。


年間研修計画に必ず入れておきたい視点

2026年に向けた年間研修計画では、以下の軸を必ず押さえておく必要があります。

・対象職員が明確か
・実施時期が具体的か
・方法(集合・eラーニング)が整理されているか
・記録方法が決まっているか

特にeラーニングは、
・シフト制でも全員受講しやすい
・修了証が自動で残る
という点で、2026年以降さらに重要性が高まります。


記録と証跡が「最大の防御策」になる

運営指導で最終的に問われるのは、
「実施したと言える証拠があるか」です。

年間計画
研修資料
出席簿
修了証
これらを一元管理し、「いつ・誰が・何を受けたか」が即座に説明できる状態を作っておくことが、最大のリスク回避になります。


2026年は「研修の質と管理」が評価を分ける

2026年の介護研修は、
新しい制度対応よりも、
既に義務化されている研修を、確実に・漏れなく・記録付きで実施できているか
が最大のポイントです。

法定研修は「やらされるもの」から、「施設の評価と経営を守る仕組み」へと変わっています。
今のうちから研修体制を見直し、2026年を「減算リスクの年」ではなく、「評価される年」に変えていきましょう。